国産の木のお話

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いともくでは、ずっと昔から森を育ててきました。その多くの森には、杉や桧が育っています。

日本の森には、いともくの森と同じように、杉や桧がとてもたくさん育っているのですが、実はその豊富な量にも関わらず、少ししか使われていないのです。

ところで、なぜこんなにたくさんの杉や桧が日本にそだっているのでしょうか?

実は、これらの杉や桧は、「先人たちからのプレゼント」なのです。長い間の戦争で、日本中のあちこちが焼け野原となり、日本の唯一の天然資源とも言える森の木々は、戦闘機の材料にされるほど、伐採し尽くされました。何百年と育っていた大木たちも、次々と戦争のために強制的に伐採されました。

戦争が終わり、荒れ果てた荒野から必死に復興を果たした先人たちは、森にも木を植えました。毎日毎日、何百という苗木を背負って、険しい山のてっぺんまで登って、植えられる所には全部、1本1本、苗を植えていきました。

使うために植えられた杉と桧

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なぜ、杉や桧だったのかと言えば、まっすぐ、まん丸に、素直に育つ杉や桧は、住まいの柱としてつかうことができたから。特に杉は生長が早く、戦後の復興のために、住まいや道具など、ものづくりの材料として使うために、来る日も来る日も植えられた訳です。

それから60年以上の年月が過ぎ、植えられた木々は十分に大きくなりました。

「いよいよ使ってもらえる時がきた」、森でスクスク大きくなった木々はそんな風に思ったはずですが、気づけば外国の木がどんどん輸入され、建築の仕方も、またライフスタイルさえも大きく変わってしまい、昔のように杉や桧が活躍できる場は、少なくなってしまったのです。

「使うため」に植えられた木は、ずっとそのままそこで生き続けられる訳ではなく、ちょうど良い時期に伐採して使ってやらなければいけません。

「なぜ生き続けられないのか?」と言えば、生長することで、それぞれの体が大きくなってゆき、森の中が窮屈になってしまうから。互いの枝葉が邪魔をしあって、光を十分に浴びることができず、根も込み合って、十分な栄養を吸い上げることができなくなるからです。

そこで、「間伐」という作業をして、何本かを伐採して森の中の木の本数を減らすのですが、豊富なその伐採量に見合うだけの利用がされていないのが現状です。利用されなければ伐採しても仕方ないので、木々は窮屈なまま、そのまま放置されている森が増えているのです。

だから、遠くから見れば、緑豊かなようでいて、一歩足を踏み入れれば寒く暗い死んだような森が全国で増えています。そんな森は、やがてすこしずつ崩壊していきます。

せっかくの資源を無駄にしたくない

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せっかく先人が残してくれた資源を、そんな風に放っておく訳にはいかない。

だから、いともくでは、受け継いだ森を守り、また、荒れてしまった森を再生しながら、どんどん使える木を、ものづくりの現場へ送り出しています。

また、自然のものは、そのものが生まれ育った場所で使ってこそ、その良さが発揮される。

だから、いともくでは、自分たちで育てた森の木を、自分たちの手で製材し、加工し、住まいづくりに活用しています。

木は、四角く製材して、水分を調整してあげるだけで、そのままものづくりに使える素材です。鉄やコンクリート、石油のように、つくりだす時に膨大なエネルギーのかかる工業製品とは違います。

少ないエネルギーで使えるようになる、大切な大切な資源です。

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さらに木は、伐採して植えるということの繰り返しによって、無限に生み出すことができる唯一の資源でもあります。

福知山の木を、福知山で使って住まいをつくる・・・環境にも人にも優しく、地域の環境を守ることにもつながるこのスタイルを、もっともっと当たり前のものにしたいと思っています。

あなたの住まいづくりが、地域の森をちょっと元気にする・・・これって、とても素敵なことだと思いませんか?