林業用語辞典 vol.7 【檜皮葺】

林業用語辞典 vol.7

【 檜皮葺 】 [ ひわだぶき ]

檜(ヒノキ)の樹皮を材料として屋根を葺く工法。
日本古来の伝統的な工法で、由緒正しい大きな寺社仏閣で見られ、美しい曲線美が特徴。

⁡下の写真の2本は同じヒノキ。
でも樹皮がぜんぜん違います。その理由が檜皮葺なんです。


⁡普通のヒノキの樹皮は茶色。
写真右の樹皮のように、すぐ剥がれそうなバサバサした表面が特徴的です(重機の爪で皮がめくれてしまってますが)。

左の丸太のようなシルバー色の樹皮は、檜皮葺きのために皮をはがれた経験のあるヒノキによくある特徴です。

(写真は清水寺、PhotoACより入手しました)

檜皮葺の屋根は、何十年かに一回、葺き替えがあります。
そういうとき、専門業者が各地にある檜皮葺き用のヒノキまで採りに行き、木が立っている状態のまま、皮を剥きます。

薄皮は残して、粗皮だけを剥く。
だから枯れずに、また粗皮が復活します。
シルバー色のヒノキも、10年くらいすると、茶色い皮が復活します。