林大インターンシップ レポート [特殊伐採の見積もり]
(以下、インターン生が書いてくれたブログ投稿です)
インターン生(京都府立林業大学校 所属)の山口です。
今回は、特殊伐採の見積もりについてブログを書かせていただきます。
神社や建物近くなど、街中の木の伐採や剪定(特殊伐採)の契約を結ぶ前には、実際に現場を訪れ、無料で見積もりを行います。
1ヶ月のインターンシップ期間中に、様々な現場の見積もりに同行させていただきました。
(見積もりの際に樹高を測る様子)
特殊伐採(危険木伐採)のお問合せをいただくとき、はじめての方はよくお電話で
「家の裏に木があるんやけど、1本、おいくらで伐れるんですか?」
と聞かれることが多いそうです。
でも、現場ごとに施業代が大きく変わるので、現場を見る前に「1本いくら」という単価は出せないということが、度重なる現場視察でよく分かりました。
見積もりでは、
- 木の状態:樹種、高さ、太さ、枝葉の量、枯れ具合など
- 伐倒の手間・方向:
- - 倒す場所があるか
- - 枝葉を置く場所があるか
- - 当たるとよくないもの(電線・木・建造物等)が無いか
- - 当たるものがある場合、どうするべきか
- 残材の処理: 伐った木、枝葉をどうするか
- - その場に積んでおく
- - 運び出して処分する
- - バイオマスや薪として活用する 等
- 重機の有無:
- - 重機の侵入経路はあるか
- - クレーンや高所作業車を置くスペースはあるか
- 作業に必要な人数・日数・重機の種類
などを確認し、かかる金額を計算しています。
(とある現場の写真)
例えば、家のすぐ近くにある大きな木を伐採する場合は、家に当たらないように、(もし重機が入るスペースがある場合は)クレーンで木をくくりつけておきながら、樹上にある大きな枝から伐っていきます。
枝葉を落とし、小さく仕立ててから、いよいよ幹を伐ります。
作業が始まる前には、一定の範囲内を通行止めにして重機が入れるようにする、道を傷めないようにプラ敷や鉄板を敷いておくなど、考えなければならないことがたくさんありました。
安心、安全、丁寧に作業をしていくためにとても必要なことだと思いました。
木の状態や周囲の状況は現場ごとに違うので、作業の方法も異なります。
ですので、木を1本伐るだけでも、かかる金額は様々です。
どのように作業を行うのがよいか考えながら、見積もりを行っています。